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2022.07.15

【ECサイトの分析方法をご紹介!】ECサイトの平均コンバージョン率と対策3選!

【ECサイトの分析方法をご紹介!】ECサイトの平均コンバージョン率と対策3選!

皆様こんにちは!

船井総合研究所の宮﨑でございます。
本日もメルマガをお読みいただきまして誠にありがとうございます。

今回は、ECサイトのコンバージョン率についてお届けします。

ECサイトを運営する方やWebマーケティングに関わる方で、サイトのコンバージョン率を気にされない方はいないでしょう。
なぜなら、コンバージョン率は売上に直結する指標であり、広告運用やサイトの改善施策が成功しているか否かを判断できるからです。

では、コンバージョン率を上げ、売り上げを大きくしていくためにどのようにすれば良いのでしょうか?
今回は、そもそもコンバージョン率とは何なのかという基本から、どうしてコンバージョン率が低いのかといった問題点、そしてコンバージョン率を改善していくために何を行うべきなのかについてお伝えします。

【いまさら聞けない…】コンバージョン率とは

まず初めに、コンバージョンとコンバージョン率について説明します。
コンバージョンとは、直訳すると「転化」「転換」「変化」といった意味ですが、マーケティングでは商品の購買、資料請求、登録などの「サイトの最終成果」という意味で使われます。

そのため、通常ECサイトにおいては、ユーザーが商品を購入することをコンバージョンと呼びます。

そして、コンバージョン率とは、ECサイトの訪問者のうち商品を購入したユーザーがどれくらいの割合だったかを示す数値で、CVRとも呼ばれます。
コンバージョン率の計算式は次のようになります。

https://subsc.funaisoken.co.jp/subsc/

コンバージョン率=コンバージョン数÷セッション数orクリック数(サイト訪問者数)×100

ECサイトのコンバージョン率の平均は、およそ2〜3%とされています。
しかし、コンバージョン率は、何をコンバージョンとするかや、どの業界のサイトかによって変わります。運営しているサイトのコンバージョン率を確認し、業界平均と比較して下回っている場合は、コンバージョン率を向上させる施策を考えていきましょう。

自社サイトのコンバージョン率が低い理由

コンバージョン率が低い理由は、業種業界や広告など様々な要因が考えられます。
しかし、主な原因として考えられるのは以下の3点です。

①時流適応ができていない

これは、外部環境の変化が問題となっている場合です。業界の市場の成長度や成熟度によって、競合の数や市場の大きさが変化し、需要と供給のバランスが変化します。

また、物価の変化や世界経済や社会情勢といった要因から、需要の低下が発生し、運営しているサイトのパフォーマンスが悪くなることもあります。

時代や社会の変化とともに、商品やサービスの変化が求められている可能性を検討しなければならないでしょう。

②顧客視点、ユーザビリティが欠けている

続いて、顧客視点やユーザビリティに問題がある場合です。
言い換えると、ユーザーにとって見やすいサイトや分かりやすいサイトになっていない場合、コンバージョン率が下がってしまいます。

例えば、問い合わせフォームや商品ページまでの導線が分かりにくい、フォームの入力項目が多い、ページ移動の際に広告が表示されるなどの場合、ユーザーはストレスを感じてしまいコンバージョンの前にページやサイトから離れてしまいます。

また、季節や時期にあった改修がされていない、記事自体が古いといったユーザーが違和感を覚えるようなページがたくさんあったり、エラーメッセージやサイトの不具合が放置されてたりする場合、ユーザーの信頼が低下してしまいコンバージョンが下がることがあります。

コンバージョン率は、サイトのパフォーマンスだけでなく、ユーザーのニーズにきちんと応えているかの判断材料にもなるため、適正値がどうか定期的に確認することをお勧めします。

③広告がターゲットに届いていない

最後に、広告の問題です。
ユーザーと広告が一致しているか、広告とリンク先のページが一致しているかの二つの問題があります。

前者の問題は、サイトにアクセスしているユーザーや商品を購入しているユーザーが、想定しているターゲットやペルソナと違っている場合です。この場合、適切なターゲットに広告が配信できていないため、セッションもコンバージョンも下がる可能性があります。想定しているターゲットと現在のユーザーが一致しているか、サイトにアクセスしているキーワードが適切かどうかを確認する必要があります。

広告とリンク先が一致していない場合、広告に興味を持ったユーザーがコンバージョン前に離脱してしまいます。この場合、セッションがあってもコンバージョンに繋がらず、コンバージョン率が低下するでしょう。よって、リンク先のページに広告をしっかりと合わせるといった改善が必要になります。

コンバージョン率を改善するためにすべきこと

それでは、コンバージョン率を上げるために何をすれば良いのでしょうか。ここまで見てきた問題に対処するには、大きく三つのことが挙げられます。それは、「データ分析をして、試行錯誤を繰り返す」「サイトのユーザビリティを高める」「商品・サービスのユーザビリティを高める」です。
具体的な方法を見ていきましょう。

①データ分析をして、試行錯誤を繰り返す

まずはデータ分析と試行錯誤についてです。
大前提として、サイトと商品、サービスの信頼性を高めることが重要です。先ほどの項にもありましたが、エラーメッセージやサイトの不具合がないようにきちんと管理を行いましょう。

それと同時に、広告運用の仕方も見直す必要があります。ユーザビリティを高めるためにも、サイトや商品サービスのターゲットやペルソナを明確にすることが重要です。熱心なファン、ロイヤリティの高い顧客がどのような人か、商品やサービスのニーズが高いのはどのような顧客層かをきちんと考える必要があります。

そのうえで、ターゲットをサイトに集めるために、データに基づいて広告運用を行っていきます。サイトの運用や広告の運用、コンバージョン率の向上のために、サイト分析やデータ分析は非常に重要です。興味がある方はこちらの記事もあわせてご覧ください。

▼【EC経営者必見・完全保存版!】データ分析できてますか?ECサイトのデータ活用方法を基本から徹底解説!▼
https://subsc.funaisoken.co.jp/column/801/

②サイトのユーザビリティを高める

続いて、サイトのユーザビリティです。ここで、何度か出てきたユーザビリティについて説明します。ユーザビリティとは、あるユーザが特定の利用状況で、システム、製品、サービスを利用する際に、どれくらいの効果や効率、満足を伴って特定の目標を達成するかということです。

ECサイトに限って簡単に言えば、見やすく分かりやすいサイトで、買い物がしやすいかどうかです。店舗と同じで、どこに何があるかがすぐに分かり、欲しい商品や情報に簡単にたどり着き、スムーズに購入できることが大切です。

②-1モバイルファースト

まず、サイトのユーザビリティで取り組むべきは、モバイルファーストです。モバイル端末、すなわちスマートフォンでの表示を最適化する必要があります。
スマートフォンの普及とともに、ECサイトを含むWebサイトへのアクセスの大半は、PC経由からスマートフォン経由になっています。

そのため、モバイル端末での操作の快適さが大切です。とはいえ、PC経由でのアクセスはまだありますし、サイトのターゲットによってその割合は異なります。したがって、サイトをモバイルファーストにする際は、レスポンシブWebデザインやダイナミックサービングに対応させるなど、モバイルだけでなくPCでの表示も最適化できるようにしていきましょう。

②-2導線設計

続いて、サイト全体の導線設計です。導線設計とは、サイトを分かりやすくし、スムーズなコンバージョン地点への誘導を行うことで、自然な購買やサイトの目的を果たすことです。複数の商品、似たような商品、大量の商品がある場合、ユーザーがサイト内で商品を見つけられない、探しにくいといった可能性が高くなります。

そのような事態を回避するために、「パンくずリストを配置する」「CTAボタンを分かりやすくする」「商品を探しやすい導線や構造にする」などの工夫が必要です。

②-3カートと決済機能の工夫

サイトのユーザビリティの最後の項目は、カート、決済、会員登録についてです。これらは、ECサイトのコンバージョンのために最も重要な要素です。

前述の通り、CATボタンの工夫をしましょう。見やすい分かりやすいボタンがあってこそ、押しやすいと思われます。また、可能であれば大きさや色を変更することで、コンバージョンに影響があるかを試してみても良いでしょう。

さらに、カートでは、レコメンド機能をつけることで、買い忘れの防止を行えます。同時購入されやすい商品があれば、きちんとおすすめすることで、ユーザビリティと客単価の向上を狙えます。

決済・会員登録については、いかに手間を減らし、ユーザーにストレスを感じさせないかが重要です。具体的には、入力しなければならない項目(チェックアウト項目)を減らす、購買や登録が完了するまでのステップを表示すると良いでしょう。また、ページの移動をなるべく少なくすることも効果的です。

③商品・サービスのユーザビリティを高める

最後に、「商品・サービスのユーザビリティを高める」方法について解説します。商品の質はもちろんですが、ECサイトで顧客にとっていい購買体験を提供するために工夫するべき部分を3つご紹介します。

③-1商品ページの工夫

一つ目は商品ページです。当たり前に思われるかもしれませんが、商品ページだけでも、写真、口コミやレビュー評価、料金の明示、返品等の規約表示など、さまざまな要素が挙げられます。どんなに素晴らしい商品でも、ユーザーが見るのはサイトに掲載されている写真だけです。そのため、さまざまな角度から撮影し、大きさや色がイメージできるよう写真を複数枚、掲載することが望ましいです。

また、口コミやレビューの表示や評価点を表示することで、どれくらいの人が買っているかや、商品にどれくらい満足しているかを、購入前のユーザーが確認できます。このことは、サイトや商品、ひいては企業への信頼に繋がります。そのため、可能なかぎり口コミやレビューを集め、掲載することをおすすめします。

料金の明示や返品規約などは、カート落ちの対策になります。カート落ちとは商品を買い物かごに入れたけれど、購入には至らないという意味です。これらは、最後に税金や送料が合計され、思っていた金額と違う場合に起こりやすいとされています。最初から最後まで一貫した金額を表示することと、万が一のための返品交換の対応を記載することで、ユーザーのストレスを減らし信頼されるサイトにしていきましょう。

③-2配送の工夫

二つ目は配送の工夫です。配送の利便性を高めることは、ECサイトのコンバージョン率を上げるために非常に重要です。ユーザーのニーズをまとめると、「より早く、より安く、より丁寧で、より多くの受け取り方法を」ですから、なるべくそれに応えられるようにすると良いでしょう。

特に、迅速な配送と送料無料の訴求は非常に効果が高いです。ユーザーにとって、最低限ではなくより便利な配送を行うことで、顧客の購買体験が良くなり、コンバージョン率の向上に繋がります。便利で安心な配送手段としては、メール便、宅配便、ゆうパックなどがありますので、それらを活用することがおすすめです。

③-3サポート体制の整備

三つ目のサポート体制は、返品やクレーム対応といったマイナスを減らす体制と、ギフト包装やメッセージカードサービスといったプラスを生み出す体制があります。

返品交換の体制はサイトの信頼や、ユーザーの安心感に繋がるので、しっかりと整えておきましょう。クレームについては、きちんと対応することで、ユーザーからの評価と再発防止に繋げることができます。また、口コミやレビューでも、良くない評価をされることがあるかもしれません。そのようなときは、低評価の原因を調べ、改善することで、ユーザビリティの向上とコンバージョンの獲得に繋げていきましょう。

さらに、サイトからのお問い合わせへの対応も重要です。この対応次第で、ユーザーからの評価が良くもなり悪くもなるため、できる限りすぐに対応することが望ましいです。しかし、即座に対応することが難しい場合もあります。そこでおすすめしたいのが、サイト内にチャットボットを設置することです。

チャットボットとは、無人で自動的に会話を行うツールのことです。あらかじめ決められた質問と回答を組み込んでおくことやAIによる機械学習を活用することで、ある程度の接客やお問い合わせ対応を肩代わりしてくれます。このようなツールを使うことは、サイト運営の労力を減らしつつ、ユーザビリティを高められるのでおすすめです。チャットボットについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

▼【EC経営者必見!】活用できてますか?チャットボットの導入目的や活用方法とは▼
https://subsc.funaisoken.co.jp/column/792/

終わりに

いかがでしたでしょうか。
今回はECサイトの運用において非常に重要な「コンバージョン率」と、コンバージョン率が低い原因や高めるための対策をお伝えしました。
コンバージョン率を改善するためには、ユーザー目線で考え分析し、対策を取るという一連のサイクルを繰り返すことが重要です。

ECサイトのコンバージョン率を確認し、今回ご紹介した対策を参考にコンバージョン率向上に繋げてください。

さて、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、コンバージョン率が低い原因の一つ目、時流適応に関してはどのような対策をすればよいのでしょうか。また、上記の対策を行っても、なかなかコンバージョン率が改善されない場合はどうすれば良いのでしょうか。

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