皆様こんにちは!
船井総研の杉浦です。
本コラムをお読みいただきありがとうございます!
突然ですが、いまだ続くコロナ禍の最中、皆様の企業の財務面は本当に万全でしょうか?
「資金もあるし、まだうちは大丈夫だ…」そうお考えの方もいるかもしれません。しかし、「うち」は影響はなくとも、「金融機関」はコロナ禍の影響で業界全体に変化が起きています。つまり、今までと同じ財務対策では決して万全ではない可能性がある、ということです。
そこで、3月に開催されたサブスク経営フォーラムでは、サブスクビジネスを展開していくにあたり、今後必要となるコロナ禍を乗り切る財務戦略について、余すところなくお伝えいたしました!
▼第4回サブスク経営フォーラム開催レポートダウンロードはこちら▼
https://subsc.funaisoken.co.jp/download/220/
非常にボリュームのある、他では聞くことのできない内容となっておりましたが、
今回のコラムではその中から抑えておくべきポイントをまとめとしてお伝えします!
ー目次ー
1. コロナ禍の金融機関の変化
2. コロナ禍を乗り切る、今すべき財務状況別の行動とは?
3. サブスクビジネスに参入する際に確認すべきこと
1. コロナ禍の金融機関の変化
実は、2020年9月半期決算状況をみてみると、約6割の銀行で減益または赤字となっています。大きな要因のひとつとして、コロナ関連の融資・助成金により、これまで融資が受けられなかった業種・業界や財務状況の悪い企業に対しての融資も増加したことに伴い、貸倒引当金(与信コスト)も激増していることが大きく関わっています。
このような金融機関をとりまく状況により、企業にはどのような影響があるのでしょうか?金融機関の今後の方針とあわせてみていくと、大きく以下の4つがあげられますが、今回はその中からひとつお伝えします!
①収益構造の多様化に伴う融資以外の打診の増加
金融機関業界では、金利収益の減少に対し、今後は手数料収入の拡大として、法人ソリューションの推進を強化する動きがみられると予測されます。端的に表すと、「これまで手数料がなかった融資に対して、手数料が付加される」ということです。例えば口座管理や、集金業務のような事務作業に対しても今後は手数料が付加または引き上げされる動きが出てくる可能性があります。
こうした動きにより、今後企業に対しては融資以外の打診、手数料の付加を依頼されるといったことが予想されます。今後このような動きがあった際には、そのまま応じてしまうのではなく代替する条件を考え、自社だけが損することのないように交渉をすすめていきましょう。
このような点をはじめとして、金融業界では様々な変化が起っています。コロナ前では、企業側が有利となる借入ができる時流でした。しかし、今後コロナ後ではリーマンショックのように、企業側に厳しい時代となることが予想されます。したがって、今後新規事業の融資を受ける際には企業側が寄り添う姿勢をみせ、WIN・WINの関係性を築く事が重要になってきます。
この他にも、
②貸出審査の厳格化
③不良債権問題
④業界再編
などの時流変化が起きています。
それぞれの動向、企業に与える影響について詳しく解説したレポートはこちらご覧ください!
▽レポートはこちら▽
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ここまで、コロナ禍の金融機関業界の時流をお伝えしましたが、自社においても見直すべき財務戦略のポイントがあります。
2. コロナ禍を乗り切る今すべき財務状況別の行動とは?
コロナウイルスが感染を拡大し始めた2020年の第一次緊急事態宣言においては、コロナ制度を活用し、ある程度の期間分のキャッシュを用意しておくことを弊社ではお伝えしてきました。しかし、これからにおいては財務状況によって「いかに使っていくか」という攻めの戦略が非常に重要になってきます。
それではどのような使い方が正しいのでしょうか?3パターンの財務状況のうち、今回は「財務状況があまり良くない」企業のためのとるべき戦略をお伝えします!
財務状況があまり良くない方にやっていただきたいことは4ステップです。
①月次資金繰りの把握をする
資金繰り表を作成し自社の資金繰り状況を把握している会社は多くありませんが、実はこれは非常に重要です。なぜなら、今後の戦略を立てるにあたって「現金が1年間持つのか?それとも新規の調達が必要なのか?」という点は、資金繰り表がないことには適切な判断ができないからです。
資金繰り表のテンプレートはインターネット上で出てくるものでも構いません。ただし作成にはポイントがあります。
どのように数値を入力し、計画を立てていくのかについては、下記のダウンロードレポートをご覧ください!
▽レポートはこちら▽
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②現在の調達余力を把握する
皆様は借入一覧を作成していますでしょうか?現状把握なくして、財務戦略を考えることは出来ません。弊社がコンサルティングを実施する際にも必ず借入一覧を作成して現状を把握することから始まります。ですから、借入一覧を作っていないという経営者の方は、必ず「金額・融資期間・融資金利・担保・条件(使途)」を記載した借入明細を作成し、現在自社の調達力・シェアを考えることが重要です。
③使える融資制度を把握する
現在の資金状況を把握し、調達が必要だという方は、使える融資制度があるかも確認しておきましょう。特に3ヶ月以内に資金繰りがマイナスとなるような経営者の方は、ぜひ各制度の申込期限を確認したうえで融資の打診を行ってください。
融資制度は、インターネットで容易に調べることが出来ます。例えば、「経済産業省 コロナ」と調べたり、J-Net21という中小企業基盤整備機構のサイトでもコロナ関連の制度を調べたりすることができます。
④メインバンクを確実に押さえる
最後にメインバンクを確実に押さえるという点です。なぜメインバンクなのか?それは業績の悪化している時に頼らないといけないのがメインバンクだからです。
複数の金融機関と取引をしている場合、各金融機関は「メインバンクの動向」を重視して新規融資の可否を判断しています。つまり、業績が悪くてもメインバンクが支援していれば他の金融機関も支援するということが起こりうるのです。
ここでのポイントは、メインバンクとは融資金額が最も多い銀行ではないということです。メインバンクは、無担保融資のシェアが最も大きいところと捉えてください。
なぜなら、無担保融資、例えばプロパー融資というのは金融機関がリスクを背負って会社を評価したうえで直接投資するものだからです。
3.サブスクビジネスに参入する際に確認すべきこと
サブスクビジネスに参入する際には、システムや販促、開発などある程度のまとまった資金が必要になるため、
①資金の問題
②財務の問題
が発生しやすくなります。
そこでそのような問題に直面しないために、また、直面してしまった時にスムーズに改善しサブスクビジネスの成長を止めることがないようにサブスクビジネスの参入前に以下の3つをすることが重要です。
①財務状況の把握
まずは、出店費用や人件費などの月次コストを算出し、年間でいくら必要となるのかシュミレーションをします。そして投資前の段階で、投資余力や資金にどれだけ余裕があるのかを確認します。
②事業計画の策定
事業計画は最低でも3カ年分策定し、既存事業ともあわせてどのように収支に影響があるかを確認します。さらにこれらに基づき資金繰り表を作成した上で資金調達が必要かどうか、また投資後の財務バランスがどうなるのかを確認します。
③金融機関への打診(調達が必要な場合)
①②のステップをふまえて資金調達が必要だと判断した場合には、さらに市場分析、商流図といった定性分析資料を用意した上で金融機関に打診します。
ここでのポイントは、業界知識の浅い金融機関の担当にいかにお金の流れを理解してもらうかということです。金融機関は「収支計画」は分かっても「リアルタイムな入金・出金の流れ」までは分かりません。融資はこのお金の流れに基づいて組み立てられるため、正確に理解させることが重要です。
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さて、ここまでコロナ禍の金融機関業界の最新の時流から、サブスクビジネスに参入する前に必ずやるべき財務のコトまでお伝えしてきました。
ここまでを読んで、
・財務戦略の立て方についてもっと詳しく知りたい!
・融資打診前に用意すべき資料についてポイントをもっと知りたい!
・金融機関業界の時流についてもっと知りたい!
という方は、ぜひ無料ダウンロードレポート「第4回サブスク経営フォーラム開催レポート」をご覧ください!
▽レポートはこちら▽
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次回は6月18日(金)の開催となっております。ぜひご参加くださいませ!
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今回もお読みいただきありがとうございました!
次回以降のコラムでもサブスクに関する情報を発信して参りますのでお楽しみに!
著者情報
株式会社船井総合研究所
ECグループ アソシエイト
杉浦 茉歩Maho Sugiura
静岡県出身。
新卒で船井総合研究所に入社。
賃貸支援部での管理会社業績アップ支援、また整骨院・整形外科分野にてSNSを活用した集客強化に従事。
現在はECグループにてEC業績アップに関するマーケティング支援をはじめ、市場調査、業務管理及び営業支援ツール作成など、経営者と伴走することを軸に業績アップへの様々なサポートを行っている