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2022.01.29

DX補助金

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0. 導入

皆様の企業では、DXの推進において、何かお悩みはございませんか?また、その中でも予算に関するお悩みはございませんか?特に、中小・中堅企業は「予算が原因でDX推進が遅れている」、「そもそもDXに費やせる予算がない」、「DX推進の予算はあるが、失敗できない」などの問題を抱える企業が少なくありません。

ただし、予算に関するお悩みをお持ちの方でも、補助金を上手に活用することで、DXを推進することが可能です。では、「補助金を上手に活用する」とは具体的にどういうことなのでしょうか?本記事では、補助金を活用する前に着目すべき要素を4点示し、お客様が補助金制度を上手に活用するためのステップをお伝えします。そのため、本記事はDXに関する補助金の理解を進めるのに加え、補助金を活用する前の具体的なステップも把握できるように整理しました。

なお、本記事では、いくつかある補助金の中でも中小企業基盤整備機構が実施する「中小企業デジタル化応援隊」に焦点を当てて、記事を執筆しました。また、「中小企業デジタル化応援隊はどのような場面で使えるのか?」といった活用場面に関する疑問にもお応えできるように、事例を踏まえて整理しました。最後までお読みいただけますと幸いです。

 

1. 補助金制度を活用する前の4つのチェックポイント

 

①「補助金制度の目的」を把握する

まずは、皆様が活用を検討されている補助金制度の「目的」を把握しましょう。補助金制度の目的を明確にすることは、自社でDXを推進する目的を明確にすることにもつながります。船井総研では、DXを拒む要因の一つに「DXの目的が不明確であること」を挙げています。そのため、DXを推進したい理由、つまり自社でDXを進めたい目的を把握するために、「補助金制度の目的を理解すること」は有効であると考えています。

なお、中小企業デジタル化応援隊の場合は、ホームページに、「デジタル化やIT活用をどこからしていいのか分からない」、「テレワーク、オンライン会議導入を考えているが、実行までできていない」など、お客様のお悩み(目的)を確認することができます。この内容からも分かるように、中小企業デジタル化応援隊は「これからDXを推進したいがまだ着手できていない」お客様にもご活用いただける補助金制度であると推察できます。

 

② 活用可能な「場面」を把握する

DX推進に興味があるものの、「どのような場面で活用できるのか」を把握していなければ、補助金を上手に活用できないケースがあります。そのため、現在検討している補助金の適用場面を確認しましょう。

中小企業デジタル化応援隊においては、主に「デジタル化課題の分析・把握・検討」や「IT導入に向けた支援(例:テレワーク、Web会議)」など、幅広いデジタル化関連のコンサルティングが対象となっています。一部、対象外の業務(例:コンテンツ制作やデザイン等の請負契約)があることを踏まえても、幅広い業務に対応している補助金制度であると推察できます。

昨今、コロナウイルス感染対策の影響から、「リアル店舗は開店できないため、WEBサイトからの流入を増やしたいが、WEBのリニューアルが進んでいない」や「会議をリモートに変更したかったが、なかなか着手できていない」などのお悩みを抱える方も多いのではないのでしょうか。中小企業デジタル化応援隊の補助金を活用することでDXに関するお悩みを低コストで実現できます。

 

③ 補助金が適用される「企業の範囲」を把握する

3つ目に、補助金が適用される「企業の範囲」を明確にしましょう。一般的に、各種補助金のホームページに記載されているため、補助金をご検討中の方は確認することを推奨します。

なお、中小企業デジタル化応援隊の場合は、ホームページにて、中小企業の範囲および小規模事業者の範囲が定義されています。中小企業デジタル化応援隊による補助金をご検討中の方で、自社が対象企業か否かを把握したい場合は、ホームページをご覧ください。

また、途中で対象企業の定義が変更されて、ご自身の企業が対象から外れていたケースも見受けられます。そのため、補助金を申請する前に再度、企業の範囲を確認することを推奨しています。

 

④ 補助金が適用される 「期間」を把握する

4つ目に、補助金が適用される「期間」を明確にしましょう。「企業の範囲」と同様、ホームページに記載されておりますが、こちらも予定していた期間より前倒しで終了するケースがあります。そのため、「早めに相談する」、「早めに申請する」など、先手で行動することが有効です。先手で行動することは、希望していた補助金を受けられる要因にもなります。

 

2. まとめ

本日はDXに関連する補助金をテーマに執筆させていただきました。また、「中小企業デジタル化応援隊」に焦点を当てて、補助金申請前にチェックすべき事項をまとめました。中小企業デジタル化応援隊などの補助金を上手に活用いただければ、限られた予算内でも、最大の成果を出すことにつながります。是非、この際に補助金を活用したDX推進をご検討ください。

なお、本記事は、補助金申請前のチェック事項の要素を可能な限りまとめましたが、触れられていない要素もあります。例えば、「具体的な補助金額」です。各種補助金の金額は支援内容などによって異なることがあるため、各補助金のホームページで詳細をご覧ください。また、中小企業デジタル化応援隊に「ご興味がある方」および「ご不明点がある方」は、中小企業デジタル化応援隊のホームページをチェックいただけると幸いです。

船井総研では、皆様のDXに関するお悩みを承っています。「DX化を推進したいが、補助金についても併せて相談したい」といったご要望でも、私たちがサポートいたします。お気軽にお問い合わせください。

 

 

著者情報

横窪 勇太

株式会社船井総合研究所
ECグループ アソシエイト

横窪 勇太Yuta Yokokubo

明治大学政治経済学部を卒業後、2020年に船井総合研究所に新卒で入社。入社以来一貫してデジタルマーケティングに従事し、これまで、士業・保険代理店・自動車・食品・小売・不動産・専門サービス業のWeb・SNS広告運用、Webサイト・メディアサイト立ち上げ・活性化などを経験。2021年よりBtoB、BtoC向けのEC立ち上げ・活性化を中心に行っている。