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2022.01.29

175の業種×サブスクビジネス!アフターコロナを生き残るサブスクリプションビジネスとは?

175の業種×サブスクビジネス!アフターコロナを生き残るサブスクリプションビジネスとは?

サブスクリプションビジネスとは?

 

業績アップを考える際にどのような属性のビジネスであれ、もっともシンプルな考え方は「売上=客数×客単価」です。

ほとんどのケースではこの「客数」をどう伸ばすかを重要視して考えられることが多いです。

船井総研でも、

【昔】チラシや紙媒体による集客策

【現在】WEBマーケティング

と移行しながら、最重要施策として集客アップのノウハウ化を時流に合わせて行っています。

ただ、エリア一番店になった場合、または市場規模が急速に縮小した場合には、いくら販促やマーケティングを頑張っても期待値を超えることができない可能性がでてきます。

そういった場合も商圏拡大や商材付加を行い売上アップを目指していきますが、その取り組みの1つとしてオススメなのが、既存ビジネスをサブスク化させる取り組みです。

さて、サブスクについて、どういったイメージをお持ちでしょうか?

サブスク=高額品の商材やデジタルサービスを月額会員で利用できるモノ

と捉えている方が多いのではないのでしょうか?

サブスクとは本来、【一定のサービスを、指定された利用料金を支払うことで、使用する権利を付与されるもの】です。(例えばスポーツジム。毎日利用できる権利はあるものの、肉体的や精神的な制約により毎日利用はしない)

重要なのが、モノやサービスを提供するのではなく【権利】を提供するのだということです。

ここが既存の定期購入や定額利用と異なる部分で、ヘビーユーザーもいればライトユーザーもいるため、マネタイズが成立することになります。

また、これまでのビジネスと収益構造が違うのもポイントになります。

 

※従来のPLイメージ

※サブスクでのPLイメージ

【企業がサブスクを導入するメリット】

(1)客層の付加、新しいターゲット(顧客)へのアプローチができる

→これまで購入という手段では躊躇されていた顧客が、手軽なサブスクプランということで

前向きに検討し導入につながります(例:ウォーターサーバー)

(2)競合店との差別化につながる

→成熟産業においてはなかなか差別化が難しい中、同一業種内でできる差別化として

大きく力を発揮できる可能性がございます

(例:カバン通販という成熟業種のなかでの、サブスクカバンサービス)

(3)利用データが集まり、分析・次のサービス開発につながる

→利用されているサービスの分析や商品、顧客のデータなどを用いて

新しいメニュー開発が可能になります

そのほか毎月ストック収益につながり売上が安定するメリットや、有料会員=顧客化など、細かいシナジーがたくさんあげられます。中でも、一番大きなポイントは「新規集客につながること」です。

・現状のビジネスで成熟期を迎えている

・圧倒的な競合店の存在などで成長スピードが伸び悩んでる

という方がいらしゃれば、ぜひこのサブスクビジネスへのチャンレンジをオススメします!

この上記のメリットを我々のクライアントで実際にスタートした、美容室が始めた「ヘアカラーし放題サブスク」をベースに考えてみます。

①成熟産業への差別化ポイント

 美容室業界はオーバーストア化が進んでいる

成熟産業化することで、他社と差別化のできていないサロンが倒産、廃業している数が増えています。(毎年増加しており2019年は過去最高ペース)

そんな美容室経営ですが、差別化するポイントは、例えば「技術面」や「取扱メーカー」など複数あります。

しかし、一番わかりやすいのが「高価値/価格(お得感)」となります。

この状況下で、クライアントのA社は

「ヘアカラー定額サブスクサービス 毎月○○円でヘアカラーし放題!」というサブスクを始めました。

(価格に関してはサブスクビジネスにおいて非常に重要なポイントなのでここでは伏せさせていただきます)

従来の業界構造では、「ヘアカラーは都度料金を支払うもの」という当たり前の概念がありましたが、このサービスを打ち出す時点で差別化に成功するのです。

②新規依存ではなく既存客主体の収益化(ストック収益)

理美容業界ではエリアや規模によって多少変化はあるものの、ある程度新規客に依存したビジネスモデルであると言えます。

(世の中のほとんどのサービスが新規依存型です)

なぜならば、まずこれをお読みいただいているみなさま自身は、

美容室を利用した際、次回のサロン予約をどれほどの方が取られていますか?

また料金に関しては基本的に都度払いではないでしょうか?

サブスクにシフトしていくことで一番のメリットは、

「来月いくらの売上が入るのかを先立って可視化できること」です。

またこれまでの顧客を会員(=一定の料金を継続的に支払ってくれる顧客)として取り扱うことができるので、今の既存のサービスの価値も可視化することになります。

美容室経営でいうならばヘアカラーというメニューをサブスク化することで、来月の売上見込みを立てるだけでなく、サブスクを契約している限り、その顧客は生涯顧客として通い続けてくれることになります。それも、会員化として重要な指標と言えるのではないでしょうか。

③データ分析による新規/追加提案が可能

サブスクサービスをスタートする際にどのツール(プラットフォーム)を利用するかが重要

単純に月額課金してくれるペイメントサービスだけではなく、顧客の利用状況や動向、嗜好性を可視化できるものや、こちら側からキャンペーンやお知らせを配信できるもの、また外部の予約サービスやシステムと連携するものが必要となってきます。

実際にA社では、サブスクプラットフォームを導入して、

お客様や現場スタッフの利便性を向上するだけでなく、

メッセージの配信機能などを利用して、

トリートメントや物販の提案を行いプラスの売上に繋げたり、来店頻度が落ちてきた離脱しそうな顧客へリピート提案を行ったりされていらっしゃいます。

これまでリアル(アナログ)では提案できなかった部分を、サブスクを導入することで可視化することができ、サブスク以外の既存ビジネスとのシナジー効果も生まれています。

まだまだ他にもサブスクを導入するメリットはあるのですが、

ここからはサブスクビジネスを始める上で成功するための2つのポイントをご紹介します。

サブスクビジネスを始める上で成功するための2つのポイント

①プライシング(価格設定/サービス設計)

②事業計画(投資シミュレーション及び利益計画)

上記が非常に重要で、サブスクにおいては大きな肝となります。

①プライシング

エンドユーザーに提示する価格がエンドユーザーのイメージする負担(定価)よりも低ければ低いほど、お得さを感じて利用欲が上がります。

一方で事業者目線からすれば

この価格を高く持てば持つほど、単一ユーザーあたりからの獲得金額が高くなり、利益に繋がります。しかし、高価格に固執してしまうとお得感を感じられないため、ユーザー数が伸び悩み、あまり大きな成果につながらないまま、そのビジネス自体が衰退していくでしょう…

ですから、理想はきちんとユーザーに支持される金額であること+利益の取れる価格に設定することが大事であり、ここを間違えると将来性がなくなってしまいます。

②事業計画づくり

具体的に目標ユーザー数の設定に加えて

そのユーザー数に到達するまでのスケジュール、

そこまでにかかるコストやシステム機能の付加などを計算する必要があります。

基本的にサブスク自体はユーザー獲得を先行して行うことが必要なので、ある時期までは収支としてはマイナスになりますが、反対に到達点を超えるユーザー数になると利益化に成功するモデルになります。

よってこの計画をなるべく正確に設定し、ズレがあったときは適した基準のもと修正する必要があります。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

文章にすると難易度の高いビジネスという印象もあるかもしれませんが、決してそうではありません。

まずビジネスではどの業種でも

市場性×競合性が重要になるかと思いますが

サブスク市場は成長が見込まれていることに加えて、競合がまだどの分野においてもあまり存在せず、参入する時期としてはぴったりかと思います。

直近の業績アップといった意味でも、既存客とのシナジー効果を見込むことができ、かつサブスク事業単体でも成長が見込める良いタイミングとなります。

ではなぜ?

サブスクビジネスが広がらないのか?

こちらは、まず単純に日本ではまだまだ導入期のフェーズであることが理由として挙げられます。

サブスク周辺のサービス(ペイメントやブプラットフォーム)が整備されていないことと

事例数が既存業種に比べて少ないこと、

そして運用を含めたノウハウを持つ人間が少ないことから浸透に時間を要していると考えられます。

ですが今後アフターコロナを含めた日本経済では

個人のありとあらゆる消費がまずはキャッシュレス化され、加えてサブスク化することで

一人当たりのありとあらゆる消費がサブスク化されていくと予想されます。

まずはサブスクにご興味がある方、

また今よりもビジネスを大きく拡大していきたい成長志向のある方は、ぜひ弊社主催の無料サブスクセミナー及び無料サブスク診断をご活用くださいませ。

著者情報

横窪 勇太

株式会社船井総合研究所
ECグループ アソシエイト

横窪 勇太Yuta Yokokubo

明治大学政治経済学部を卒業後、2020年に船井総合研究所に新卒で入社。入社以来一貫してデジタルマーケティングに従事し、これまで、士業・保険代理店・自動車・食品・小売・不動産・専門サービス業のWeb・SNS広告運用、Webサイト・メディアサイト立ち上げ・活性化などを経験。2021年よりBtoB、BtoC向けのEC立ち上げ・活性化を中心に行っている。