1.レスポンシブ広告とは
昨今、ユーザーが使用するデバイスが多様化しており、PC、スマートフォン、タブレット端末など様々な種類があります。レスポンシブ広告とは、異なるデバイスやサイトに合わせて、広告枠に表示される広告のサイズ、表示形式、フォーマットが自動的に調整される広告です。
そのため、同じレスポンシブ広告でも、ある広告枠では小さいテキスト広告として表示されたのが、別の広告枠では大きいイメージ広告として表示される可能性があります。
レスポンシブ広告は下記の二種類に分かれています:
■レスポンシブ検索広告
レスポンシブ検索広告では、あらかじめ複数の広告見出しおよび説明文を入力しておくと、システムが自動的にユーザーに関連性の高い広告文を作成できます。
従来のテキスト広告は、広告文を1つ1つ考えて作成する必要がありましたが、レスポンシブ検索広告を使うと、さまざまな組み合わせが自動的に生成・検証され、掲載結果が最も高い組み合わせがユーザーに表示されます。
広告文と検索語句との関連性が高い組み合わせに調整してくれるため、オークションでの入札数が増え、より多くの見込み顧客にアプローチできます。
【レイアウト】入稿した二つのアセットの組み合わせで決まります。
①広告見出し
②説明文
レスポンシブ検索広告PCイメージ
レスポンシブ検索広告モバイルイメージ
■レスポンシブディスプレイ広告
レスポンシブディスプレイ広告とは、レスポンシブ検索広告同様に広告見出しと説明文を複数入力した上で、さらに画像やロゴ、動画などを入力できます。こちらも機械学習によってユーザーに関連性の高い組み合わせで広告が表示されます。
【レイアウト】入稿した5つのアセットの組み合わせで決まります。
5つのアセット:
①広告見出し
②長い広告見出し
③説明文
④画像
⑤ロゴ
レスポンシブディスプレイ広告PCイメージ
レスポンシブディスプレイ広告モバイルイメージ
2.レスポンシブ広告のメリット
レスポンシブ広告のメリットとしては5つあります:
①ユーザーの検索語句と関連性を高い広告文を表示させます。
レスポンシブ広告は自動的にユーザーに最も関連性の高い組み合わせの広告を表示できます。このように、広告見出しと説明文の組み合わせを1つ1つ考えなくて良いので時間の節約ができます。
②広告の表示面積がデバイスに合わせて最大化します。
レスポンシブ広告で対応している全てのフォーマット(テキスト、イメージ、ネイティブ)、50以上のバナーサイズに変換可能。あらゆる「広告枠」を抑えられるのでインプレッション数の増加が期待られます。今までとは異なる配信先に表示できれば新たなユーザーへ接触することで、コンバージョンの最大化を期待できます。
③機械学習を利用して成果の出やすい広告が作成できます。
レスポンシブ広告では機械学習を利用し、パフォーマンスから予測を立て、最適なアセットの組み合わせを決めることができます。Googleが自動で広告のABテストを行い、成果の出やすい広告を作成してくれます。
④多くの配信先へ広告が届きます。
レスポンシブ広告見出しの数が多いと、検索語句の一致率が高まりオークションでの入札数が増えます。そのため、既存のテキスト広告では獲得できなかったクリックやコンバージョンを獲得することができます。また、より多くの見込み顧客にアプローチできます。
⑤バナーなどの広告作成の手間を省けます。
通常バナーを作成するために、色々な訴求を考える上でデザインする必要がありますので、実際にデザインするのはかなり時間がかかります。また、ディレクター、デザイナーなども必要です。レスポンシブ広告は自動的にバナーが生成されるため、手間も時間もかかりません。
上記5点をあわせてクリック率の改善が期待できます。
3.レスポンシブ広告の設定方法
そんなクリック率改善が見込まれる、レスポンシブ広告の設定方法についてご紹介いたします。
まずはレスポンシブ検索広告の設定方法についてご紹介します。
①レスポンシブ検索広告の設定方法
Google広告管理画面を開き、
STEP1①の「広告と広告表示オプション」をクリック
STEP2②のプラスマークをクリック
STEP3③のテキスト広告という部分を押す
この画面から広告文を作成することができます。
STEP4広告見出し(3つ以上、最大15個まで)と説明文(を2つ以上、最大4つまで)を入力
次にレスポンシブディスプレイ広告の設定方法についてご説明いたします。
②レスポンシブディスプレイ広告の設定方法
STEP1~STEP2レスポンシブ検索広告を参照
STEP3「レスポンシブディスプレイ広告」部分を押す
この画面から広告文を作成することができます。
STEP4横長画像とスクエア画像を追加する
マーケティング画像:最大15枚
ロゴ:最大5個
画像の要件は以下の通りです。
・横長画像の場合
横縦比1.91:1 、600×314以上
ファイルサイズ上限:5120 KB
・スクエア画像の場合
横縦比1:1 で、300×300以上
ファイルサイズ上限:5120 KB
・ロゴ(省略可):
→スクエア
横縦比1:1 、128×128 以上
ファイルサイズ上限:5120 KB
推奨サイズ:1,200×1,200
→縦長横縦比1:1 、512×128 以上
ファイルサイズ上限:5120 KB
推奨サイズ1,200×300
また、文字の使用は避ける: 文字の部分が画像全体の20% を超えないようにしてください。
STEP5広告見出し(3つ以上、最大15個まで)と説明文(を2つ以上、最大4つまで)を入力
4.レスポンシブ広告の有効性
レスポンシブ広告の作成画面では、右上に以下のような広告の有効性を示す項目があります。優良になるように設定することで広告の有効性を最大限に生かすことができます。
5.レスポンシブ検索広告作成のポイント
・1広告グループにつき1つのレスポンシブ検索広告を作成
1広告グループに複数作成すると機械学習による最適化が遅れてしまいます。また予算が分散してしまいます。
・広告見出しはなるべく多く作成する
広告見出しが多ければ多いほど、Google 広告でメッセージを関連性の高い広告にまとめる選択肢が増え、掲載結果の向上につながります。
・広告見出しのバリュエーションを豊かにする
似たような広告見出しではなく、なるべく内容が異なる広告見出しを複数追加しましょう。それにより、見込み顧客の検索語句との関連性が高い広告が配信される可能性が高まるため、広告の掲載結果の向上につながります。
6.まとめ
以上がレスポンシブ検索広告のご紹介でした。
レスポンシブ広告を使用すれば、より多くのターゲットユーザーをHPに促すことが期待できます。
今回の記事でご説明した通り、設定はとても簡単にできますので、まだ導入が進められていない方は是非導入してみてください。
著者情報
株式会社船井総合研究所
ECグループ アソシエイト
横窪 勇太Yuta Yokokubo
明治大学政治経済学部を卒業後、2020年に船井総合研究所に新卒で入社。入社以来一貫してデジタルマーケティングに従事し、これまで、士業・保険代理店・自動車・食品・小売・不動産・専門サービス業のWeb・SNS広告運用、Webサイト・メディアサイト立ち上げ・活性化などを経験。2021年よりBtoB、BtoC向けのEC立ち上げ・活性化を中心に行っている。