■あなたのオフィスは19世紀的考え方で作られていませんか?
昨今、”働き方”に焦点が当たる中で、働く場であるオフィスの見直しに着手する企業様が増えています。
働き方改革時代のオフィスはどうあるべきなのでしょうか?
実は日本の多くのオフィス環境は19世紀的考え方で作られています。
19世紀の大量生産時代、工場では労働者を効率よく働かせ、時間厳守やルール厳守を徹底させるために適した環境を整えていました。
日本の中小企業のオフィスの多くはこの延長線上で構築されています。
19世紀的なオフィス環境の背景には、下記が前提条件としてあります。
①従業員は常に見張っておかなければ働かない、サボる
②従業員は上位役職者から指示を出さなければ動かない
分かりやすい例として下記があります。
・指示を出す上位役職者の権威を高めるために、上位役職者ほどオフィス家具が高級になっていく
・レイアウトは組織図がほぼそのまま反映され、従業員に指示を出しやすくなっている
また、働くことへの価値観としては、「家庭と仕事は分離されたもの」「(監視しないと働かないので)オフィスにいることが、オフィスにいないことよりも良いこと」といったものがありました。
19世紀と現代では、働き方や従業員の価値観、テクノロジーも大きく変わりました。
あるべきオフィス像も当然大きく変わるべきです。
船井総研ではオフィス新築や移転、リニューアルなどを検討している企業様に、オフィス・リニューアルではなく、ワークプレイス・イノベーションをしましょう。
とお伝えしています。
■”オフィス”ではなく、”ワークプレイス”
今は人手不足の時代です。
働き手の確保をするために、離職率防止、採用力を高める必要があります。
会社が基本とする働き方に合わなくなったら辞めるしかないといった考え方は採用に困らなかった昔であればいいですが、現代には合いません。
現代はICTツールを活用して、在宅や勤務地から遠く離れた場所であっても働くことができるようになってきました。
実際に中小企業であっても在宅ワークを導入している企業様が増えています。
在宅ワークで働くことができる環境を整備することで、育児や親の介護などによって今までどおりの働き方ができなくなる方や、家族の転勤で引っ越しせざるをえない方にも継続的に働いていただき、離職率を下げることができます。
また、「在宅ワーク可」の一言を入れるだけで応募者数が増加し、優秀な人財を採用できます。
今まで、働く場所は”オフィス”だけでした。しかし、これからは家や地方サテライトオフィスなどにまで働く場所を広げていくことがポイントです。
オフィスの概念が拡大し、働く場所すべてを職場(ワークプレイス)だと定義することで柔軟な働き方が実現し、人手不足問題が解決します。
■”リニューアル”ではなく”イノベーション”
リニューアルは古くなったものを新しくすること。
イノベーションは新しい概念に革新することです。
長らくオフィスは利益を生まない作業場として考えられてきました。
極力低いコストで構築しようと考えます。
しかし、オフィスデザインやICTを駆使してワークプレイスを変革することで、採用力アップや離職率改善、生産性向上などの業績アップ効果を得られる場を構築することが可能です。
例えば中小企業様がオフィスデザイン×ICT活用で得た成功事例には次のようなものがあります。
◎オフィス移転を機にカフェ風のオフィスにリニューアル。求人応募数が2倍に増加。優秀な人財の応募も増えた
◎女性目線のオフィス環境にリニューアル。3K業種でも女性採用に成功して女性が大活躍
◎オフィスリニューアルをしたことで、来社する新規客の反応が好転。商談受注率が1.3倍に
◎働き方を見直して、オフィス環境にも反映したことで残業時間が半減
◎コミュニケーションが活性化する工夫をオフィスに取りれた結果、部署間のコミュニケーションが活性化。
自社のオフィスが19世紀的な考え方の延長になってしまっていると感じる方は、ぜひワークプレイスイノベーションを起こしましょう。
著者情報
株式会社船井総合研究所
ECグループ アソシエイト
横窪 勇太Yuta Yokokubo
明治大学政治経済学部を卒業後、2020年に船井総合研究所に新卒で入社。入社以来一貫してデジタルマーケティングに従事し、これまで、士業・保険代理店・自動車・食品・小売・不動産・専門サービス業のWeb・SNS広告運用、Webサイト・メディアサイト立ち上げ・活性化などを経験。2021年よりBtoB、BtoC向けのEC立ち上げ・活性化を中心に行っている。