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2022.01.29

経営者が意識するべき新しい指標!生涯価値(LTV)で戦略を考えよう

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プロモーションやマーケティングがよりデジタルやテクノロジーによって進化してきている中で、経営者の方が意識する新たな指標が出てきています。それが、本日取り上げる生涯価値(LifeTimeValue(以下、LTV))です。船井流経営法でもお客様を「ファン化」させるということを大事にしており、熱狂的なファンを持つかということは、グレートカンパニーの1つの基準にもなります。

 

LTVの定義を確認しておくと一人のお客様から一生でサービスや商品に使う総額を指します。世の中では、ビジネスを「サブスク化(サビスクリプション化)させて、定額制サービスの導入が増えておりますが、この背景にはLTVの思想が多分に含まれており、今注目を集めています。

ビールのキリン(https://hometap.kirin.co.jp/)や化粧品の資生堂(https://www.shiseido.co.jp/optune/)も最近ニュースを賑わせたので、記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。モノやサービスへの課金と言うより顧客体験に課金していると言われたりもします。では、LTVの具体的な算出方法も確認しておきましょう。

 

LTVの計算式は色々とビジネスによって変えることもありますが、「平均購買単価×購入頻度×継続期間」で算出します。5,000円のサービスを年3回購入し、3年間継続するとすれば、LTVは45,000円となります。LTVを算出すると新規獲得コストや顧客維持のコストなどをより精度高く検討することに繋がります。今回の例で言えば、WEBマーケティング主流で新規1件獲得コストが上昇傾向にあることを課題としていたが、実は購入期間が伸びておりLTVで考えると利益総額は増えていることがわかったので、WEB広告予算の更なる引き上げを行うといったような施策を検討したりできます。

また、お客様向けのLINEメッセージで再購入を促せば、購入頻度が上がり、獲得コスト上昇に耐えられるといった施策も考えられます。

 

経営環境が変わり、よりデータを意識したビジネスへの転換が求められています。LTVを知ることによって、お客様に提供している価値と企業活動等で発生するコストやリスクをより精度高くコントロールすることが出来ます。最近ご相談を頂く「ウチも定額サービス始めようか」の際には「LTVを出してみましょう」とお声掛けさせて頂いています。

著者情報

横窪 勇太

株式会社船井総合研究所
ECグループ アソシエイト

横窪 勇太Yuta Yokokubo

明治大学政治経済学部を卒業後、2020年に船井総合研究所に新卒で入社。入社以来一貫してデジタルマーケティングに従事し、これまで、士業・保険代理店・自動車・食品・小売・不動産・専門サービス業のWeb・SNS広告運用、Webサイト・メディアサイト立ち上げ・活性化などを経験。2021年よりBtoB、BtoC向けのEC立ち上げ・活性化を中心に行っている。