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2021.02.27

サブスクのきほん vol.2~サブスク付加型事業の商品設計編~

サブスクのきほん vol.2~サブスク付加型事業の商品設計編~

みなさま、こんにちは!
船井総合研究所の井筒です。

さて今回のコラムですが、

” サブスクのきほん vol.2~サブスク付加型事業の商品設計編 ”
と題して、お送りいたします。

前回の サブスクのきほん vol.1~まず最初に決めること編 では、
「 収益型 」「 付加型 」というどちらを選ぶのか?
狙うのは全国展開なのか?足元商圏なのか?
もしくは、全くの新規事業として、新しくはじめる事業なのか?
を決めましょう、というお話をいたしました。

今回は、そのうちの「 付加型 」での商品設計の手順を解説していきます。

 

 

サブスク付加型での商品設計

 

付加型のサブスク事業の場合、
足元商圏を対象とした、お客様が店舗に来店いただく形でのサブスクサービスとなります。

つまり商品設計においても、
既存の店舗で扱っている商品の一部を月額定額制に切り替えるのが
最もベーシックな商品設計の流れとなります。

そこで次に考えていくのは、
サブスクサービスを取り入れるにあたって、
「 何を達成したいのか? 」ということです。

ここでは、3つに分けて考えていきます。

「 売上=客数×客単価 」の公式は、
何度か目にしたことがある、という方も多いのではないでしょうか?

そして1回に利用していただく単価のアップだけでなく、
長い目で見て、何度も利用いただけばいただくほど、
そのお客様1人がもたらしてくれる売上は上がっていくので、
継続して通っていただく、自社の固定客・ファン客になっていただく、
という視点も欠かせません。

では、それぞれの目的に沿って、
どういった商品設計をしたらよいのかを解説していきます。

 

 

 1.サブスクを「 客数アップ 」の手段として使用する場合 

 

この目的の場合、既存のビジネスの入口商品・低単価商品(フロント)をサブスク化します。

例)
理容室の場合:シェービング
居酒屋の場合:飲み放題

この際のポイントとしては、

・原価率が低いor集客商品として、単体で利益を確保しなくてもよい商品か?
・継続的なメリットがあるか?
・使用しなくても損をしないようなイメージがあるか?
・1回の利用だけでもお客様の満足度があるか?

という点を確認していきます。

 

 

 2.サブスクを「 単価アップ 」の手段として使用する場合 

 

この目的の場合、既存のビジネスの主力商品(ミドル)をサブスク化します。

例)
理容室の場合:カット
居酒屋の場合:おつまみ

この際のポイントとしては、

・継続するメリットが高い商品が選べているか?
・毎日使うことに心理的な制約がかかるか?
ヘアカラーなどは毎日すると頭皮が痛むことが想像できますよね)
・人に依存せずに実施できるか?(職人技を必要とせず、アシスタントでもできるもの)
・通常の定価に対してのお得感がある金額か?(目安:30%オフ)

という点を確認していきます。

 

 

 3.サブスクを「 継続率アップ 」の手段として使用する場合 

 

この目的の場合、既存のビジネスの高単価商品や継続商品(バックエンド)を
サブスク化します。

例)
理容室の場合:ヘッドスパやトリートメント、脱毛
居酒屋の場合:高単価メニュー
WEB会社の場合:サーバー管理

この際のポイントとしては、

・ 既存顧客に対してのプラスワンの価値提供を意識したメニューか?
・ 定期契約するニーズを掘り起こすための提案ができているか?
パーソナルコーディネートで新しい自分を発見、
お菓子・お茶のセットで家族団らんを実現 など
・ 近隣の競合店が実施していない、オリジナリティのある内容になっているか?

という点を確認していきます。

以上のように、
自社の既存の商品をベースにして、
サブスクサービスを取り入れるにあたって、
「 何を達成したいのか? 」という目的に応じて、サブスクシフトを考えていきます。

どのパターンにおいても、
・ 稼働率が高い場合の想定をしておき「全体感」を意識すること
・ 利益よりも、お客様に選ばれること(PMF)を意識すること
は、必要不可欠になりますので、
そこも踏まえて自社なら・自店なら、どんなサブスクサービスが良さそうか、
ぜひ考えてみてください!

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本日もお読みいただき、ありがとうございました!

著者情報

横窪 勇太

株式会社船井総合研究所
ECグループ アソシエイト

横窪 勇太Yuta Yokokubo

明治大学政治経済学部を卒業後、2020年に船井総合研究所に新卒で入社。入社以来一貫してデジタルマーケティングに従事し、これまで、士業・保険代理店・自動車・食品・小売・不動産・専門サービス業のWeb・SNS広告運用、Webサイト・メディアサイト立ち上げ・活性化などを経験。2021年よりBtoB、BtoC向けのEC立ち上げ・活性化を中心に行っている。