最も上流に存在する『Google』のメッセージを読み解いていく必要あり
普段皆様が生活される中でパソコンや、今であればスマートフォンで情報収集しない日はほとんどないでしょう。
また経営活動において、例えばお客様へのリーチや、求人を行う際にデジタル・Webを使用しない方も少なくなってきました。
しかし、このようにビジネスに欠かせないツールとなったデジタル・Webの時流を正しく理解してビジネスに活かしている方は少ないでしょう。
デジタル・Webの世界はどのように動いていくのか、その答えを握っているのは、その世界の最も上流に存在する『Google』のメッセージを読み解いていく必要があります。
時流を読み解くというと難しく聞こえるかもしれませんが、『今年の流行色(トレンドカラー)』と同じように、実は決まっているものでそれを知るかどうかがビジネスの成否を分けます。
※ちなみに今年の流行色は『国際流行色委員会』という国際組織で2年前から決まっています!
弊社はGoogle広告の兼業代理店として国内トップクラスの実績があり、主要パートナー企業を集めた会に招待され、Google社のメッセージを聴く機会が数多くあります。
ことGoogle広告については昨年から『3A』という概念をGoogle社が推し進めています。
3Aとは「Automation:自動化」「Audience:消費者(のセグメント)」「Attribution:間接効果」の頭文字を取ったものです。
Google広告の数年前と現状を比較しながら、少しかみ砕いた表現に直すと下記のようになります。
【数年前】人が個別対応していた時代
広告入札:広告への入札は人が個別で対応しており、細かな調節を求められてきた
⇒魚の競りにおいて、数十~数百といった競り場に毎回人が全て立って競りを行うイメージ
消費者セグメント:消費者のセグメントもそこまで精緻ではなく、広告をばら撒いて、反響を待つしかなかった
⇒折込チラシ販促において、「とりあえず〇万部で!」と入稿するイメージ
効果測定:直接反響に至った広告や広告入札にかけた検索キーワードのみが評価されていた
⇒サッカーにおいて、点を入れるフォワードの選手のみが評価されるイメージ
【現状】AIが自動で調整をしてくれる時代
広告入札:広告への入札はAIが行い、AIが機能する基盤を整え、正しい目標設定をすれば、入札を自動的に行ってくれる
⇒魚の競りにおいて、「だいたいマグロを〇匹、〇円以内で仕入れたい」とオーダーすれば、AIが自動的に競りを行ってくれるイメージ
消費者セグメント:Google内での行動履歴が蓄積されることで、年齢、性別、子供の有無、興味関心、年収(!)までもが大まかにGoogle側に認識され、そこに向けて広告を配信することができる
⇒折込チラシ販促ではなく、年収が高い人の比率が高く、高齢者の多いエリアを狙ってポスティングをするイメージ
効果測定:直接反響に至った広告や広告入札にかけた検索キーワードだけではなく、間接的に反響に至った広告や広告入札にかけた検索キーワードを評価し、そこに対して広告費を配分することができる
⇒サッカーにおいて、フォワードのみでなく、アシスト能力の高いパサーも評価できるイメージ
と上記のようにGoogleのAIは日々進化を遂げております。
更に今年(2019年)のGoogle社の方向性としては3Aの「Automation:自動化」をより強めることと、「Video:動画(youtube)」「local:地方」が挙げられています。
「Video:動画(youtube)」に関しては、下記に年代別のソーシャルサービスの利用者人口調査の図を掲載しておりますが、40代~60代の方が一番使用するサービスという結果が出ております。
現在ネット利用者の8割以上がyoutubeを視聴するとも、言われております。
Youtubeがプラットフォームとして育ったこともあり、今後より地域等のセグメントができる広告配信の体制をGoogle社が整えているとのことです。
また「local:地方」というキーワードもこの部分と関連づいてきます。
全国展開の企業がブランド認知を図るための場としてのプラットフォームから、中小企業が視覚的に訴えかけ販促するための場にシフトしていく一年となるでしょう。
こういったデジタル・Webの最上流に存在する企業の方向性を知ることで、立てるべき戦略が明確になってきます。
著者情報
株式会社船井総合研究所
ECグループ アソシエイト
横窪 勇太Yuta Yokokubo
明治大学政治経済学部を卒業後、2020年に船井総合研究所に新卒で入社。入社以来一貫してデジタルマーケティングに従事し、これまで、士業・保険代理店・自動車・食品・小売・不動産・専門サービス業のWeb・SNS広告運用、Webサイト・メディアサイト立ち上げ・活性化などを経験。2021年よりBtoB、BtoC向けのEC立ち上げ・活性化を中心に行っている。