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2021.05.17

これから先重要になる新規ビジネス(新領域への参入)のポイント

これから先重要になる新規ビジネス(新領域への参入)のポイント

みなさま

こんにちは!

いつもコラムをお読みくださりありがとうございます。

船井総合研究所の日坂です。

シリーズでお送りしている、
事業再構築補助金と定額制ビジネス(サブスクリプションビジネス)の時流
今回はこれから先重要になる新規ビジネス(新領域への参入)のポイントに関してお伝えいたします。

シリーズINDEX

Ⅰ みなさまの経営における課題

Ⅱ 事業再構築補助金の制度を活用した資金確保

Ⅲ これから先重要になる新規ビジネス(新領域への参入)のポイント

Ⅳ ここから時流に乗れるビジネスとは?

Ⅲ これから先重要になる新規ビジネス(新領域への参入)のポイント

前回ご紹介したの事業再構築補助金(https://jigyou-saikouchiku.jp/)を活用して、今後新しい挑戦を検討している経営者の方も多いかと思います。

では、どのように新規参入を決めればよいのでしょうか。
ここでは、私が実際にクライアントにお話をしている点を下記にまとめていきます。

 

① 拠点展開ごとでの事業採算性

今後店舗型ビジネスの成長させるためには、

・ 不景気でも耐えうる地場の強さ(地域のブランド力)を重要視すること

・ 大型店舗での出店ではなく低投資で済む小型店舗でのビジネス展開、さらに、比較的早いタイミングでの投資回収や黒字化が望まれること

が重要なポイントになります。

不景気にも崩れにくい地場の強さ(地域のブランド力)を築きあげるには、「エリア内でのシェアを意識し、複数拠点での展開をおこない地域内でのドミナント戦略を実行する」ことが1つの有効な戦略として考えられます。

そして、早期での投資回収や黒字化を実現するためには、「どのようなビジネスモデルの形をとるか」という視点が必要です。

売上のつくり方という観点でみると、一般的に「新規客に依存した売上」は外的要因による影響度が高く、継続的に販促をし続けなければならないという側面があり、リスクが残ります。

一方で、ストック型のビジネスは爆発力はないものの安定した継続的な成長が図れ、リピーターを作りながら一定期間を経て黒字化店舗を目指すことができるビジネスモデルです。

 

上記の点から、今後の新規参入する場合、リピーター(会員)中心となるビジネスをおすすめしています。

 

② 狙うべきは低投資参入ぼちぼち利益率〜高利益率

商売を始めるときに1番気になるのが初期投資になります。
特に店舗ビジネスの場合、空間(店舗)を作る際にかかるコストの割合が大きくなりがちです。
また、特に設備投資を必要とするビジネスは展開後もメンテナンス費用や維持費もかかり継続的な費用も発生してきます。

ですから、この初期投資という部分を慎重に考えておく必要があります。

投資が大きくリターンも大きいビジネスもあるかもしれませんが、今後事業の複数展開をし続けていく際には、低投資でかつ黒字化までの期間が短いビジネスをおすすめしています。

 

③ 好景気でも不景気でも強いミドルニーズビジネス

これから先、日本経済はしばらく不景気に入ると予想されております。
直接的に生活環境が変わるというお客様もいれば、世の中の雰囲気で贅沢を控えるお客様など、多少の差はありますが、不景気ムードになることは明らかです。

不景気には消費者の消費行動は変化しますが、どのように変化するのでしょうか?

日本国内での不景気時期にあたる東日本大震災やリーマンショックから、消費行動をみてみると、2つの変化があります。

 ⅰ 財布のひもが固くなり嗜好性の高い消費は控え気味になる

 ⅱ これまでの購入品のランクが1つ下がる

それぞれ解説していきます。

ⅰについては、お客さまは無駄遣いを控え、衣食住など生活に必要なつながりが強いポイントに消費が集まりやすくなるという傾向が見られます。   

ⅱに関しては、価格帯が上からA→B→Cというランクの商品があるとした場合、
これまでAランクの商品を購入していた富裕層は、Bランクの同一カテゴリ商品を選ぶ、
中間層のお客様はBランクからCランクの商品を購入するようになり、
低所得者層の方はCランク商品から購入する頻度を控える、または我慢する・・・
というイメージになります。

したがって、富裕層(リッチ層)向けのビジネスに関しては顕在化される客層が変わり、客数が変動する。
中間層(ミドル層)向けのビジネスは、これまでリッチ層だった客層が降りてくる。

というように、ニーズと客層が変化していきます 

実際に先述したリーマンショックの時期には、高級車の売上は大きく下がり、
一方でハイブリットカーやエコカーといわれるようなミドル層向けの車の販売台数が伸びました。

これらを踏まえると、これからビジネス展開を考える際には、高級路線、リッチ層対象ではなく、そしてはたまた庶民客向けの大衆店モデルでもなく、中間層(ミドル層)に向けたサービスが時流に適応しやすいモデルであるといえます。

Ⅳ ここから時流に乗れるビジネスとは?

ここまでを読んで、「じゃあ低投資で利益率が高く、早期に黒字化でき、会員ベースのミドル層に向けたビジネスって何があるんだ」と思った方もいらっしゃるかもしれません。

それは、定額制カラー専門店です!!

まずはカラー専門店が何かピンとこない方もいるかと思いますので簡単に説明させていただきます。

<どんなビジネス?>

「カラー専門店」とは、カットやパーマの提供をせず、白髪染めといったカラーリングのサービスのみを低単価~中単価で提供する+ブロー(仕上げ)作業をセルフサービスとするビジネスモデルです。

多くの場合SC(ショッピングセンター)内を中心に出店されています。

ですが、最近では路面店や郊外店での出店も目立ち、さらに白髪染めだけでなくファッションカラー(白髪染めではないおしゃれ染め)を提供したり、外観が庶民的なものから、おしゃれでハイイメージなものに変えていたり、カラー剤をオーガニックやビーガン対応のものを使用するなど、様々なモデルが展開されております。

また一部のサロンではカラー専門店を模倣し、低単価でカラー+カットメニューの提供などを実施しているケースも見られます。

<客層>

客層は、出店するエリアや商品の差別化でやや変わってきますが、基本的には40代以降の女性客がメインとなります。

展開商品にデザインカラーやブリーチなど特殊技術を付加すると客層が変わるケースもありますが中心客層は上記です。

<実際に儲かるのか?経営的なところ>

  • 採用

カラー専門店を運営する際、勤務スタッフは基本的にパート雇用となります。

美容室やカットサロンの場合、スキルも問われるため、採用の難易度が高く、良い人材が取れない場合が多いのですが、カラー専門店は休眠美容師(ママさん美容師)をメインの求人対象としているため、採用をかなり簡単にに進めることができます。

  • 初期投資

初期投資は、0から(居抜きではなく、スケルトンの状態から)サロンを作る場合や、内装や外観のこだわり具合により変動しますが、基本的にはおおよそ~1000万円の資金が必要になります。

ですが現在、美容室は廃業や引退をされるケースも多く、居抜きや事業譲渡により、サロンをそのままもらうことができる背景もあり、その場合はおおよそ~500万円ほどで済みます。

  • 売上

次に、月次のPLでみてみると家賃が坪あたり1万円を切る設定で出店をすること、店舗を経営する固定費や維持費が安く済むこともあり、おおよそ営業利益率30%前後で出店することができます。

また、売上は10坪で150万円、15坪で200万円、20坪で250万円が目安となります。

したがって、初期投資にもよりますが大抵の場合、出店後1年以内での完全投資回収を目指し、次々と出店を進めることが可能なビジネスモデルです。

※通常の美容室ですと営業利益率で5%前後が多く、拠点ごとの売上はブランドや人材にも依存しますがおおよそ200万円~300万円がボリュームゾーンです。

カラー専門店は人の依存性が低く、ブランドづくりの必要性がないため、再現性が高いビジネスであるということが特徴です。

 一方でハードルとしては、

  ・ カラー提供のみでも美容師資格、店舗には管理美容師が必要

  ・ 競合店が出現し、今後顧客の定着化が課題となる

    (特に異業種からの参入が多い)

  ・ 居抜き物件(好条件な物件)が出てこないと出店ができない

  ・ 美容師からするとカラー専門店の印象が良くないケースが多い

   (なんとなくイケてないイメージ)

なども挙げられ、自社との相性を判断することも必要になるケースがあります。

  • 定額制

我々はカラー専門店を運営する際には、自社の差別化+お客様の固定客化する仕掛けとして定額制の導入をオススメしております。

カラー定額の場合は同一月内で利用頻度は最大30回までOKな「カラーし放題プラン」で展開しております。

こちらに関して、「一部の顧客に何度もサービスを利用されて利益を圧迫するのではないか」というご意見もお聞きします。
しかし実際には、毎日利用される方はほぼ存在せず、お客様だけでなく現場での負担も少なくサービスを提供することができます。

さらに、お客様から見れば、お得だからという理由に加え、
毎月のヘアカラーの状態をキレイに保つための安心保証代金としてお考えいただいている方も多くいらっしゃいます。

 

さて、ここまでをお読みいただきカラー専門店の出店に興味を持たれた方もいらっしゃるかと思います。

弊社でも、美容業のみならず異業種の経営者の方からカラー専門店について知りたい
というご相談を日々お受けしております。

そこで、カラー専門店がどのようなビジネスモデルなのか、
さらに細かく説明した無料のダウンロード資料をご用意しております!

カラー専門店にご興味のある方はまずこちらから資料をお読みください!

▼<美容業界向け>カラー専門店ビジネスレポートはこちら▼

<美容業界向け> 定額制カラー専門店ビジネスレポート

▼はじめてでもわかる!【図解】カラー専門店入門はこちら▼

はじめてでもわかる!【図解】カラー専門店入門

ここまでお読みいただきありがとうございます。

3つのコラムに渡って、

Ⅰ 事業再構築補助金と定額制ビジネスの時流

Ⅱ 事業再構築補助金の制度を活用した資金確保

Ⅲ これから先重要になる新規ビジネス(新領域への参入)のポイント

Ⅳ ここから時流に乗れるビジネスとは?

をご紹介させていただきました。

もしカラー専門店に関して詳しく知りたい!という方はぜひご紹介した資料をご活用いただければと思います。

▼<美容業界向け>カラー専門店ビジネスレポートはこちら▼

<美容業界向け> 定額制カラー専門店ビジネスレポート

▼はじめてでもわかる!【図解】カラー専門店入門はこちら▼

はじめてでもわかる!【図解】カラー専門店入門

また、資料を読むのが面倒だ、直接話をしたい!というような方には、zoomでの経営相談も承っておりますのであわせてご活用ください!

▼経営相談のお申し込みはこちら▼

https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/inquiry-S069.html?siteno=S069#_ga=2.220938143.641734521.1617949773-26800431.1586739970

また実際に取り組みをされている方のお話が聞きたい!という方にはセミナーへのご参加をおすすめしております。
当日LIVEでご質問を聞く事の出来る貴重な機会となっておりますのでぜひご参加ください!

▼弊社開催予定のセミナーはこちら▼

https://subsc.funaisoken.co.jp/seminar/

引き続きコラムをご覧ください!

著者情報

日坂 大起

株式会社船井総合研究所
ECソリューションユニット マネージャー

日坂 大起Daiki Hisaka

入社以来BtoC領域の店舗開発/ECデジタルマーケティング支援に従事。
WEB・デジタルの領域だけの提案にとどまらず小売業やメーカーに対しての店舗の支援や商品づくりや価格帯調査、在庫改善等一貫したコンサルティングを手掛けている。
・2021年1月よりECグループ、2021年7月にEC部門の責任者に就任。
・2014年 関西学院大学卒業後、船井総合研究所に入社しアパレル領域のコンサルティングを担当
・2015年 高単価商材(呉服・宝石等)のマーケティングコンサルティングに従事
・2016年 歴代最年少で管理職に昇格、アパレル領域以外に中古ビジネスのコンサルティングを担当
・2018年 BtoCの小売業分野のコンサルティング全般を担当
・2019年 ビューティビジネス分野の統括責任者に昇格しBtoCのサービス業を含めた領域のコンサルティングを経験
・2021年 現職になるECグループに社内移籍しBtoB/BtoC分野での大手中堅を含む案件のPJ責任者として店舗開発やDX領域のコンサルティングに従事している

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